Gentoo は、設定ファイルを上書きしないしポイ捨てしない
ソフトウェアパッケージをアップグレードしたり再インストールしたりするとしばしば、既存の設定ファイルの扱いが問題になります。
ディストリビューションによっては、デフォルトの設定ファイルの名称を変更して置いていくものが多くあります。 既存を別名にバックアップしてデフォルトを置いてしまうものもあるかもしれません。 最悪の事態は、上書きされて既存の設定が消えることです。 このうち最前者が最善ですが、デフォルトの設定ファイルがゴミになって捨て置かれる事態になりがちです。 丁寧に管理しようという人は、設定ファイルの残骸をポイって投げ出さないかもしれませんがそれでも、残ったファイルをどう扱うか、消していいのか、取っておくのか、気になるかもしれません。
Gentoo では、/etc/
のような特定のディレクトリに置かれているファイルは上書きせず、デフォルトの設定をまとめて一時保管するようになっています。
そして、その一時保管されている設定ファイルを確認してマージなり上書きなり破棄なりをするコマンドとして Portage パッケージマネージャには、etc-update
というコマンドと、 dispatch-conf
というコマンドがあります。
また、 Portage 同梱でないツールとして、 conf-update
や cfg-update
があります。
cfg-update
に至っては、GUI です。
これらツールは、 diff
などのツールを使ったりして、既存と新規の差分を表示する機能を備えています。
そして、インタラクティブに編集やマージを行うことも可能です。
世の多くのディストリビューションはこのようなしくみをデフォルトで備えてはいませんから、この点でも Gentoo は丁寧な管理がしやすく便利だといえます。
この記事は http://qiita.com/advent-calendar/2015/gentoo の Last です。
私事ですがペットが亡くなったりして慌ただしかったので、今回は長い記事を書けませんでした。